「美術鑑賞教室って何をすると思う? 今日は世界中のいろいろな時代の美術作品ををアートカードにしてみんなに見てもらいます。かたくるしいタイトルだけど自由に感じたことを話し聞く授業です」とアートわっかの方からの説明。
1.まずよ〜く見て観察します。
2.次に見て思ったこと感じたことをたくさんおしゃべりします。
3.そしてお友だちのおしゃべりをたくさん聞いてください。正解も間違いもありません。
「おしゃべりは得意!」と子どもたちから声があがりました。
5〜6人のグループに分かれ黒板やホワイトボードに貼られた10枚のアートカードの前に座ります。
参観の保護者の方々も子どもたちの後ろから様子をみます。
この中から気に入った1枚とその理由を教えてください。「このおじさんの絵。ひげが気になった」「この絵の、このひだのところがすごいから」一人一人が少しづつ発言していきます。
次は絵と絵の共通点を探してみよう。「この緑とこっちの緑色が同じ」「両方とも水がある」
3枚に減らして今度はどうかな? 発言しない子にもうながす。「こことここのかたちが似ている」「日本っぽいところ」「ほんとだ!」友だちの発言に新しいことに気が付く。
最後に一枚の大きな岡本太郎の不思議な絵を見ます。
1分間じっくり見て。近くに寄ってみてもいいですよ。絵の前に集まって覗き込みます。
さまざまな意見が出るようになります。
「人が食われている」「生態系かな」「魂の保存庫」自由に思ったことを口にします。乗り出して指さす子どもも。あっという間に時間が過ぎていきました。
授業が終わった後もアートわっかの皆さんは振り返りの意見交換。
担任の先生からは、普段より緊張していたのかおとなしかった。教室では見られない子どもたちの顔が見られた、との感想もいただきました。
これはコミュニケーションの基本を体験する授業です。物事をよく観察し自分で感じたことを言葉で表現して伝えること。人の話しを良く聞いて自分の意見も深めて考えること。
SNSの伝聞が多い時代、自分で見て考えるということがより大切になってきます。
どこかで今日の経験が生かせたらと感じました。
アートわっかの皆様、長い時間ありがとうございました。
(by 源)